神経質礼賛 2173.水道料金値上げ
デイケアに通所している女性。「家族から水道料が高くなって、お前がシャワーを使い過ぎているんじゃないか」と責められて気になって仕方がないと言う。「最近、水道料金を値上げした市町村が多いから、もしかするとそれが原因かもしれませんね」と答える。後で調べてみると、その女性が住んでいる市の水道料金はまだ値上げされていなかった。その周囲の自治体で水道料金が上がった・あるいは近く値上げ予定というところが多い。原因は電力料金の値上げなのだそうだ。水道だって、水が勝手に流れてくれるわけではなくポンプを使って送水しているから電気を消費している。そのため電力料金値上げが響いてどこの市町村も赤字に悩んでいるという。次回の診察でお会いしたら訂正しよう。そして、「ガス代が上がったとは言われていないのだから、あなたのシャワーが原因とは言い切れないですよ」と付け加えておこう。節約は神経質が得意とするところだけれども、次々と値上げされたら何ともしようがない。
今年一年、エネルギー関連だけでなく、ありとあらゆるものが値上げになった。特に生活に身近な食品が目立つ。小麦粉・食用油といった輸入に頼っているものは円安による値上がり幅が大きかった。その影響でパンや麺類が軒並み値上げされた。輸入飼料の値上がりで肉・卵・牛乳も上がった。猛暑による野菜の不作も拍車をかけた。それらが外食代・弁当代の値上がりを招いた。食費の切りつめに苦労している話をよく聞く。切り詰めて栄養状態悪化だけは避けたい。政府日銀は一体いつまでインフレ・円安誘導政策を続ける気なのだろうか。今年はうさぎ年でぴょんぴょん物価が跳ね上がり、来年は辰年で天まで上がって行く、なんてことにならないことを願う。
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