神経質礼賛 2223.クヤヴィヤーク
FMのクラシック番組をかけていたら、ポーランドの作曲家で名ヴァイオリニストだったヴィエニャフスキーの曲が続けざまに流れていた。彼の作品には2曲のヴァイオリン協奏曲、スケルツォ・タランティラ、華麗なポロネーズ、モスクワの思い出、などの名曲があるが、難曲揃いである。たまたま聴いたクヤヴィヤークは、「これなら弾けそうだ」というお手頃曲だ。ドリーブ作曲コッペリアのマズルカにちょっと似た旋律で親しみやすい。知りたがりの神経質ゆえ、調べてみると、クヤヴィヤークとはポーランドの五大民族舞曲の一つでマズルカの一種とも言われているようだ。確か高校時代にヴァイオリン関係の10巻分だけを買った音楽之友社の世界大音楽全集に楽譜が入っていたな、と思って引っ張り出すと器楽編第50巻にあった。途中で左手ピチカートが混在する部分と、最後のところのフラジオレットで半音階を素早く上がっていくのがちょっと難物だが、何とかなるかなと思い、ネットの楽譜図書館からダウンロードしてプリントアウトした。
今日は友人との練習日。モーツァルトのヴァイオリンソナタなどいつもの曲を弾いた後で友人が初見で伴奏してくれてクヤヴィヤークを弾いてみる。いい感触であり、これもいずれレパートリーに加わりそうだ。今年も「アマチュア・アンサンブルの日」の出演申込をしてある。曲目はベートーヴェン作曲ヴァイオリンソナタ第5番「春」第一楽章とモンティ作曲チャルダシュ。果たして抽選を通るかどうか。練習を終えてから持って行った地酒を開けて幸運を祈る。
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四分休符先生
チャールダッシュ。 先生には9月に演奏された由。加えて11月にはベートーヴェン「春」と共に演奏との事。 モンティのチャールダッシュは聴いていてもとても愉しい。
西欧のピアニストがかつて「アジアの人に西欧音楽を演奏出来るであろうか」と語った、と聞いた。ふむ...ここの所、ショパン国際ピアノコンクールではアジアから優勝者を出している。うん...
翻って日本文化に魅せられた他国の人が日本に帰化してまでもその文化を表現する。私は、少し違和を感ずる。違いを強調するのは好まない。それでも日本庭園の美、茶室の侘び空間、禅寺にて。そう思うと西欧の人には背景の異なる人の表現はどのようにとらえられているのだろう、と思ってしまう。日本に棲まいを見つけた他国の人が無理する事なく自身の背景を日本に融合されるが如く表現している様に出会うと彼らの住まい方に一種尊敬の念を私は抱く。
先のショパンでは民族的リズムをもつ楽曲が多くある。その感覚は身心に身についたものであろうから難しいのかな、と思う。チャールダッシュもしかり、である。
どうあれ、国や背景を越えて表現する様が受け入れられる、それこそが音楽及び芸術・文化が境を超えるという事であろうか。それをよし、とするのだろう、きっと。
に、しても。民族音楽を表現する難しさよ、とつい私は思ってしまう。
投稿: yukimiya | 2024年10月10日 (木) 11時10分
yukimiya 様
そうですね。ウインナ・ワルツもただの三拍子
ではなく独特の微妙な「間」があります。日本人
では、小さい頃からワルツを踊っていた地元の
人のようにはいかないとよく言われますね。
チャールダシュの前半、ロマの人たちの演奏
のようにはいきませんが、私なりの「うらぶれ感」
(笑)を表現してみたいと思います。
投稿: 四分休符 | 2024年10月10日 (木) 21時08分