神経質礼賛 2243.蚊の科学
朝、郵便受けに新聞を取りに出ると一緒に蚊が入ってきてしまうことがある。日中の暑い時間帯はあまり見かけないが夕方から夜になるとまたまた蚊の出番になる。夜眠っていて、あの「プーン」という羽音は実に不快で、刺されはしないかと気になって跳ね起きてしまう。蚊はオスで1秒間に約600回、メスで約400回も羽を動かしてこの音を発している。ミツバチの200回よりもはるかに激しく動かしている。もしかするとオーケストラの調弦の時のA(ラ)440Hzの音を出す個体もいるかもしれない。さらに蚊が発する音にはモスキート音と言って17000Hz程度の高い周波数成分も含んでいる。加齢とともに高音に対する感度は落ちてくるので、今の私には聞こえない。かつてはコンビニの外にたむろする若者たちを追い払う目的でこのモスキート音を発する装置が設置されたこともあったそうだ。
街中には蚊の幼虫のボウフラが育つような池や用水路はないはずだが、どこで成長するのだろうか。蚊の卵が成虫になるまでにはわずか2週間であるから、ちょっとした水たまり、空き缶のような場所でも産卵された卵から蚊が発生する可能性がある。家の庭やベランダなどから蚊の産卵場所になりそうな物を撤去することも有力な対策になるだろう。このあたりは神経質人間が得意とするところである。
蚊は通常は花の蜜などを吸って生きている。メスだけは産卵のために人間や動物(哺乳類・鳥類)を吸うのである。飛んでいる蚊を手で捕らえるのはなかなか難しい。血を吸おうとして体に付いた瞬間に叩くと高率で退治できるが、痒みが残ってしまう。7月4日付毎日新聞11面に「蚊は上からたたくべきか」という見出しで、蚊の生態の研究結果がまとめられていた。その記事によれば横から叩くと上に逃げられやすく、飛んでいる蚊は上下に挟んで叩く方が有効だということだ。今度見つけたら、そうしてみよう。
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