神経質礼賛 2247.完全キャッシュレス化
荻窪の有名な中華そばの春木屋が現金での支払は不可となり、完全キャッシュレス化されるというニュースを見て、キャッシュレス化の波がそこまで来たか、と驚いた。ラーメン店でよくあるパターンは現金で食券を買うというものだ。今後、支払はクレジットカード・交通系カード・PayPayなどに限られるようだ。私は東京での学生時代、荻窪の安アパートに1年半ほど住んでいたことがある。住人の多くはH大学の学生さんで、部屋で飲み会をやったり徹夜マージャンをやったり、夜が騒がしくてたまらず、結局、閑静な中落合の下宿に移ったのだった。アパートから荻窪駅に向かう時、春木屋の前を歩いていて、たまにはこんな店で美味しいラーメンを食べてみたいなあ、と思い続けながら、その半値以下で胃袋を満たせるラーメン店に足が向いてしまい、一度も春木屋を味わうことはなかった。
私はどうもキャッシュレスが苦手である。お金が「見えない」化されるのは不安である。いくら使っていくら残っているかわからないのは気持ちが悪い。レシートも必ず受け取る。だからクレジットカードは普段は持ち歩かずハッキリした目的のある時だけにし、数枚のプリペイドカードはやむなく使っている。神経質ゆえ、財布を失くした時に備えてバッグの中には少し紙幣を入れてある。災害などでシステムダウンしても現金を持っていれば何とかなるだろう、という考えからである。しかし、完全キャッシュレスで現金が使えない店が増えて行ったらそうも言っていられなくなるだろう。その時には仕方なしに適応する努力をしていくほかはあるまい、と取越し苦労する。
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