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2024年9月15日 (日)

神経質礼賛 2266.今が一番

 今日は9月15日、普通の日曜日である。かつては敬老の日が9月15日固定だったから、どうもその印象が強い。そう思って朝のNHKのニュースを見ていたら百寿者の研究をしている医師の話があった。長寿のためには脳の認知機能、循環器機能、筋骨格機能が大切だという。その例として102歳の現役薬剤師さんが紹介されていた。店に立ち粉薬の調剤もしていて、白衣を着てきりっとしたお姿である。薬を送る時には自筆の手紙を添え、感謝の手紙をもらうと返事を書く。特別な運動をしているわけではないが、店舗兼自宅の寝室は3階にあって、階段の上り下りを繰り返している。もう一人、100歳近くなって自伝の出版を思い立って、文章の書き方を習い、毎日原稿用紙に書き続けて夢を実現された。お二人とも、(これまでの人生で)一番幸せだったのはいつですか、という質問に「今が一番幸せです」と答えておられたのが強く印象に残った。まさに「今を生きる」である。

 森田療法関係者には健康長寿の方が多いように思われる。高良武久先生、鈴木知準先生も百歳近くまで仕事を続けられて長寿を全うされた。森田正馬先生の場合は結核のために長生きすることはできなかったが、最期まで「生の欲望」を燃焼された人生っだった。森田先生の指導を受けて森田旅館の番頭役を務め後輩たちをアドバイスしていた井上常七さんは正真正銘の百寿だった。神経質人間は健康に気を付けて無謀なことはしないし、良い生活習慣も長続きしやすいから、健康長寿の素質を持っているのではないかと思う。

 

2024年9月13日 (金)

神経質礼賛 2265.冷蔵庫のない生活

 先日書いたように、このところ冷蔵庫が使えない日々が続いていた。家を建てた時に2階のシステムキッチンにデザインを揃えてドア表面がステンレスになっているクリナップで購入した冷蔵庫だ。製造元は現在のパナソニック。23年ほど使っていたことになる。さすがに20年を過ぎたあたりからパッキングの劣化が気になりだした。ドアが閉まりにくくもなってきた。そこで、私は買換えようと言い続けていたが、妻としてはキッチンの他の部分も直したいところがあるからその時まで使うと言い張ってきた。先々週の日曜日、「このアイスクリームおかしいんじゃない?」と言われてみると少し柔らかくなっていた。その翌日にはついにモーターが動かなくなった。家電量販店に行ってみた。今の冷蔵庫は高さが高い製品が多くなっている。ほぼ同じサイズはパナソニック一択。ただしステンレスカラーはなくて白色かシャンパン色。白色ならば翌日に納品できるとのことだが妻の希望で納期1週間のシャンパン色になった。

 母が住んでいた家の冷蔵庫は使える状態で残っているので、冷凍食品はあわてて避難させた。この暑さだから冷蔵庫なしでは食品のいたみが早い。食べられるものは急いで消費していったが、かなりの食品は最終的には処分せざるをえなくなった。必要なものはその都度スーパーで買ってくるが、牛乳・ヨーグルト・チーズなど買い置きはできない。冷蔵庫のない生活の不便さを痛感した次第である。やはり、用心して早めに準備して買換えた方がよい。新しい冷蔵庫ほど運転効率がよくなっていて省エネ効果が期待できるメリットもある。

 さて、先週の月曜日、納品の日、予定通りトラックがやってきて、搬入の担当者が階段の寸法をチェック。購入した冷蔵庫の搬入は可能だが、古い冷蔵庫は幅がわずかにオーバーで階段を通せないと言い出した。結局、その日はダメで、ベランダから搬出・搬入することになった。先週の木曜日に追加料金の見積が出て、やっと昨日クレーン車が出動して搬出・搬入となった。牛乳を買いに行き、母が住んでいた家に避難させていた冷凍食品を回収してきた。冷蔵庫なしの生活18日間は本当に長く感じられた。

 

2024年9月12日 (木)

神経質礼賛 2264.なぜか長生きする人の特徴

 某医療サイトに「不健康なのになぜか長生きする人の特徴3つ」と題する動画記事があって、つい見てしまった。脳神経内科の女医さんが息もつかずに一気に話し続けていた。3つとは
① 好きなことをやり続ける
② 病院や薬に頼らない
③ 「ありがとう」と言うこと
だそうだ。
 これは納得できる。不健康に限らず健康な人であっても、①の趣味など好きで打ち込めるものを持っているととてもプラスになりそうだ。私はよく外来患者さんに「何か楽しめることはありますか」と質問する。何もないという人には何か探してみましょうよ、と言っている。好きな歌手やスポーツ選手がいるだけでもよい。病気探しよりも楽しみ探しの方が有益である。②は特に神経質な人に言えそうである。病気探しをしてあちこち病院にかかっていると薬の量がとんでもないことになる。高齢の方が入院してくると、処方されている薬の量にあきれることがある。これだけ飲んだら「おなか一杯」になってしまうだろうな、と思って、薬を大幅に整理することから始まる。薬の相互作用が害をもたらしている可能性だってある。そして、③、よく言われるように「ありがとう」は魔法の言葉である。人を気持ちよくさせるし自分も気持ちよくなる。

   メンタルヘルス岡本記念財団の創立者・岡本常男さんは「森田療法で性格が変わる」という講演の中で、感情はそのままでプラスの行動を重ねることを提唱され、具体的には、挨拶はできるだけ自分からする、お礼状や手紙の返事などは簡単にでもその日のうちに書いて出す、問題意識を持ち目的本位にダメモトで積極的に働きかけることを挙げておられた。岡本さんは毎日奥様に「ありがとう」を一日10回言うことを御自分でも実践していると言っておられた。これは夫婦仲を良くする秘訣であろう。講演の後、連れ立って大阪の街を歩くお二人の後姿が今でも目に浮かぶ。夫婦関係だけではない。いろいろな場面で些細なことでもいいから「ありがとう」を言うチャンスは結構あるものだ。「ありがとう」を言うのが習慣になればしめたものだ。

 

2024年9月 8日 (日)

神経質礼賛 2263.電報廃止の動き

 先月、NTTの社長が決算発表記者会見で電報サービスを廃止したいという意向を示したと報じられた。収支の悪化がその理由である。旧日本電信電話公社時代、1960年代に年間9500万通の利用があったが、最近は380万通にまで落ち込んでいる。60年間に96%の大幅減少となっている。かつては緊急連絡の用途が多かったが、現在は祝電と弔電の利用が中心となっている。

 私が子供の頃は電話がない家もあって、学校の連絡網には(呼)と書かれた家があった。隣家の電話番号が書かれていて、呼び出してもらうというものだ。電報配達の人を見かけることもたまにあった。私の家には電話は引かれていたが、隣家と回線が共用で同時には使えず、隣家の奥さんが長電話していたりすると、「いくら電話かけても繋がらない」と言われた。電報の思い出と言えば大学入試の合格電報だ。試験会場の外で学生アルバイトの人に電報を頼むと発表を見て電報で通知してくれる。私が受け取った電報は「ハナマンカイ」(合格)でなく「ハナチル」(不合格)だった。学生時代、アパートに電話はなく、家から用事がある時には大家さんに連絡して言づけてもらい、公衆電話から電話を入れて連絡を取っていた。大家さんに連絡が付かず、電報が届いたこともあった。ドラマに出てくるような「チチキトク」の類の電報である。誰もが携帯電話を持ち、電話だけでなくインターネットのメールやLINEで容易に連絡できるようになって隔世の感がある。今では電報がなくなっても実質的に困るような場面は考えにくい。結婚式での祝電の紹介、葬式での弔電の読み上げの場がなくなるとちょっと寂しいといった程度だろうか。もっとも、コロナ流行以来、結婚披露宴をしないとか、簡略な家族葬で済ませることも珍しくなくなった。当ブログを始めて20年近い歳月が流れているが、その間に随分社会生活が変化したものだとつくづく思う。

 

2024年9月 5日 (木)

神経質礼賛 2262.YouTube講演

 4月に収録されたメンタルヘルス岡本記念財団・心の健康セミナー講演のYouTube公開の日が近づいてきた。現在は全体を5分程度にまとめた紹介動画が公開されている。実は財団からビデオDVDが送られてきていて、恐る恐る見てみた。4つのセクションの内容は
(1) 精神疾患とその治療法 約14分
(2) 森田療法について 約25分
(3) 神経質の偉人たち 約8分
(4) 森田療法的アプローチ(ソフト森田療法) 約20分 となっている。
ビデオ撮影の際、特に力を入れて話した(3)で徳川家康の話は大幅にカットされていた。

 普通、学会講演のオンデマンド配信や製薬会社が配信するネット上での講演会だと、講演中はスライドが全面に表示され続け、演者が大きく表示されるのは最初と最後そして質疑応答の時くらいのものだが、演者の全面表示の時間がとても長くて驚いた。言い間違えのないように原稿を読み上げるようにやっていたら、下を向いた姿が多くなってしまった。(3)から(4)あたりでは下を向いている時間は少し短くなっているが、何とも見苦しい。今さらどうにでもならないから頬かむりするしかなかろう。御興味のある方は御覧下さい。

<メンタルヘルス岡本記念財団・第70回心の健康ビデオセミナー>
ソフト森田療法 ~森田療法とその応用~
公開期間:令和6年9月6日(金)13:30~9月13日(金)12:00
「メンタルヘルス岡本記念財団」のホームページの中の「心の健康セミナー」から入ります。
上記の(1)は9月6日から、(2)は9月7日から、(3)は9月8日から、(4)は9月9日からと順次公開されるようです。

 

2024年9月 1日 (日)

神経質礼賛 2261.陸の孤島

 先週の木曜日、義父の通夜の日、夕方からだんだん雨が激しくなってきた。読経の間、時折「ゴー」という音がして空調の具合が悪いのかと思ったら、実は外の雨の音だった。儀式が終わって外を見ると滝のような雨だ。雨雲レーダーの予測では30分位待てば小降りになりそうだったが状況は悪化するばかり。 葬祭会館から家まではわずか300m。しかしすでに道路が川になりかけていた。さらに自宅の前まで行くと水深15cm位の急流になっている。仕方なしに水の中を歩いて家に入る。家族全員びしょ濡れである。濡れた衣類や水に浸かった靴の始末に大わらわだ。終わったら外食に行く予定だったのが、車で出ることもできない。困ったことに冷蔵庫も月曜日から故障中だ。長年使っていて「もう寿命だから買い替えようよ」と私が何度も言っても妻は「まだまだ使える」と言い続けて数年経ち、突然モーターが動かなくなった。ほぼ同じサイズの物を見つけて、白色の物ならば1日で納品できるとのことだったが、妻の希望の色にしたため、納期1週間となってしまったのだ。非常食を兼ねて保存していたレトルトのミートソースを使ったスパゲティで凌ぐ。

 翌日、雨は小降りになっていた。道路上にはいろいろ流れ着いた物が散乱している。葬儀を終えて出棺の時から火葬後帰宅する時まで一時雨は止んでいてくれて助かった。火葬が延期になるような最悪の事態は免れてほっとする。新幹線も在来線も止まってしまって長距離バスも運休しているため、静岡は完全に「陸の孤島」状態。子供たちは足止めが続くし、私も仕事に行けない状態が続いている。自然災害には逆らえない。被害を最小限に食い止める工夫をしていく他はない。

 

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