神経質礼賛 2264.なぜか長生きする人の特徴
某医療サイトに「不健康なのになぜか長生きする人の特徴3つ」と題する動画記事があって、つい見てしまった。脳神経内科の女医さんが息もつかずに一気に話し続けていた。3つとは
① 好きなことをやり続ける
② 病院や薬に頼らない
③ 「ありがとう」と言うこと
だそうだ。
これは納得できる。不健康に限らず健康な人であっても、①の趣味など好きで打ち込めるものを持っているととてもプラスになりそうだ。私はよく外来患者さんに「何か楽しめることはありますか」と質問する。何もないという人には何か探してみましょうよ、と言っている。好きな歌手やスポーツ選手がいるだけでもよい。病気探しよりも楽しみ探しの方が有益である。②は特に神経質な人に言えそうである。病気探しをしてあちこち病院にかかっていると薬の量がとんでもないことになる。高齢の方が入院してくると、処方されている薬の量にあきれることがある。これだけ飲んだら「おなか一杯」になってしまうだろうな、と思って、薬を大幅に整理することから始まる。薬の相互作用が害をもたらしている可能性だってある。そして、③、よく言われるように「ありがとう」は魔法の言葉である。人を気持ちよくさせるし自分も気持ちよくなる。
メンタルヘルス岡本記念財団の創立者・岡本常男さんは「森田療法で性格が変わる」という講演の中で、感情はそのままでプラスの行動を重ねることを提唱され、具体的には、挨拶はできるだけ自分からする、お礼状や手紙の返事などは簡単にでもその日のうちに書いて出す、問題意識を持ち目的本位にダメモトで積極的に働きかけることを挙げておられた。岡本さんは毎日奥様に「ありがとう」を一日10回言うことを御自分でも実践していると言っておられた。これは夫婦仲を良くする秘訣であろう。講演の後、連れ立って大阪の街を歩くお二人の後姿が今でも目に浮かぶ。夫婦関係だけではない。いろいろな場面で些細なことでもいいから「ありがとう」を言うチャンスは結構あるものだ。「ありがとう」を言うのが習慣になればしめたものだ。
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