神経質礼賛 2274.秋バテ
急に朝晩涼しくなり、エアコンの冷房なしで眠れるようになってきた。慌てて掛け布団を引っ張り出す。汗もかかなくなって楽になってきたと思いきや、心身の不調を訴える人が多くなっている。外来患者さんたちからも「何だか体がだるい」「胃腸の調子がよくない」「ふらふらする」「朝がスッキリしない」などという話をよく聞く。夏バテならぬ秋バテ、はて、そんな言葉があるのだろうかと思ったら、巷ではすでに使われているようである。
元々精神科では春先・秋口に調子を崩す人が多い。特にうつ病などの気分障害の人ではその傾向が強い。それに加えて、年々長く厳しくなった猛暑の影響は大きいだろう。もはや1年の半分近くは夏という状況になっている。やっと涼しくなってこれまで暑さのために休んでいた散歩やジョギング、庭の手入れ、部屋の片づけなどを再開しようとしても体力が落ちていて急には思ったように動けない。そろそろ体を冷やす食品から、タンパク質を十分に含んだ食品に切り替えていく必要がある。冷たい飲み物も店じまいにしよう。夏場はシャワーで済ませていた入浴もぬるめの湯加減でゆったり湯舟に浸かって体を少し温めた方がよいだろう。心身が秋の気候に順応するのにはやはり時間がかかる。まずは栄養をつけることから始めて体力回復を図り、焦らないことである。しっかり眠らなければいけないと考えて、寝よう寝ようとすればますます眠れないことが不安になって眠れなくなる。夜は横になって体を休めればいいのだ、と考えておけば、いつしか眠りに落ちている。
最近のコメント