神経質礼賛 2290.白湯(さゆ)の効用
我が家では、やかんで湯を沸かすのはもっぱら妻の仕事である。私がやると、沸騰して2、3分でポットに入れてしまうので、それではダメだと言われる。やかんに浄水器を通した水道水をごく少量ずつ時間をかけて入れてコンロの火にかけ、沸騰してからもさらに20分くらい沸騰させ続ける。ガスの無駄遣いのように思えるのだが、妻に言わせると有害物質を除去するにはそれが必要だという。そもそも有害物質がそれほど残留しているとは思えないし、仮にそうだとしても、空気中に飛散したものを吸い込むのだから同じことではないかと思ってしまう。妻が外出している間に私が湯を沸かしてポットに入れると、後で妻から沸かした状況を詰問されるので、なるべく自分で沸かすのは避けている。
夏場は喉が渇くと水を飲んでいたが、このところの冷え込みで少量の白湯を飲むことが多くなった。ちょっぴり体の中が温まっていい感じである。神経質な天神様・菅原道真(381話)は胃が弱くて温石で腹を温めていたというから、胃腸が弱い人は白湯で腹を中から温めてみるのも良いかもしれない。白湯とは40~50℃前後の湯ざましを言うようである。最近はネット上で白湯の効果について書かれた記事をよく見かける。冷え性改善効果、ダイエット効果、免疫力アップ効果、美肌効果、便通改善効果など、良いことずくめで、どこまで本当かなと思ってしまう。もっとも、高価なサプリと違ってごく手軽にできることであるから、騙されてやってみる価値はありそうだ。効くと思って飲めば少なくともプラセボ効果は出るだろう。ただし、多量に飲んではかえって体に負担をかける。ほどほどが大切である。
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