神経質礼賛 2289.毎日の体温測定
新型コロナが流行し始めた頃から勤務先では常時マスク着用、頻回の手指消毒、毎日の体温測定が義務付けられ、一頃は出勤時と退勤時の1日2回体温を測って記録することになっていた。職場の体温管理表に記入するだけでなく、休日にも自宅で測定して個人用の管理表に記入、2週間経ったら処分してよい、という具合だった。それがやっと今月の中旬から解除になった。それでも勤務中の常時マスク着用は変わらない。職場外でのマスク着用については言われなくなっているが、もう5年ほどマスク生活が続いていたので急に変えるのは難しく、マスクを忘れて家から出てから気付いてマスクを取りに戻ることもある。
体温測定もすっかり習慣化してしまった。朝、新聞を取り込んでから体温計を挟む。新聞休刊日だと忘れることがあって、出がけに慌てて体温計を挟む。「神経質は重い車」と森田正馬先生が評したように、動き出すのは遅いが、一旦動き出すと今度は簡単には止まらなくなる、という特徴の通りである。そういえば、前の勤務先の時、森田療法で入院していた患者さんで毎日の検温に反発して「何のためにやるんですか」と苦情を言ってきた強迫神経症の人がいたなあ、と思い出す。こういう人も案外体温を気にして自分で測るようになっていたりする。自分の健康管理の上で、体温測定や体重測定は有益なことであるが、あまりやりすぎても時間の無駄で一種の強迫行為になりかねない。何事もほどほどが大切である。
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