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2024年12月19日 (木)

神経質礼賛 2297 ・・・---・・・

 日曜日の朝、当直明けでまだ病院にいて、TVの日テレニュースをかけていたら、俳優で歌手の菅田将暉さんの弟こっちのけんとさんの「はいよろこんで」という歌が話題になっていた。こっちのけんとさんがインタビューで語っていたのは双極性障害があって、うつの時は自分でもおかしいとわかるが、躁の時は自分ではおかしいとはわからないということだ。会社員を辞め、現在は歌手活動をしておられる。昭和っぽいアニメで歌に合わせて踊っている人たちは踊らされていると感じる。♪「はい喜んで、あなた方のため、はい謹んで、あなた方のために」。学生時代の初めは自分らしく生きていた人たちも就活から別の人間を演じなければならなくなる。そしていつしか「御社のため」の社畜を演じ続けなくてはならなくなっている。「こっち」の自分でなく「あっち」の自分になってしまうのだ。不満や怒りがあっても、もう一人の自分が抑え込む。しかしそれを続けていたら自分が壊れてしまう。歌詞の中にはモールス信号の・・・---・・・(SOS)が出てくる。壊れてしまう前にSOSを発信して助けを求めることも必要である。

 相変わらず新患でみえる若い方はSOSが出せないまま仕事に行けなくなっていることが多い。うつ状態になっていて薬を処方することもあるが、2週間とか1か月の「休養加療を要す」の診断書を書くだけで薬は処方しないこともある。少ない人員で仕事をこなさなくてはならず、上司も多くの仕事を抱えていて部下の面倒をみる余裕がない。昭和の時代の「飲ミニケーション」や令和の「会社LINE」の強要も困るが、双方向のコミュニケーションがないようでは組織は円滑に回らない。歯車だってガチガチだったら回らなくなる。効率を追い求めるだけでなく適度な「遊び」も大切だ。

 

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