神経質礼賛 2320.診察室で帽子を被ったままの人
年々増えているのが帽子を被ったまま診察室に入って来る人である。そして、帽子を脱がずにそのまま椅子に座って話し始める。私は古い人間のせいか、どうも違和感がある。今は寒い時期だけれども、院内は暖房が入っているから毛糸の帽子を被り続ける必要性もないはずだ。
いつも野球帽を深く被りつばを下ろして目が合わないようにしている患者さんがいる。統合失調症の人では自我境界を守りたいという心理が働いて帽子を常用したり濃いサングラスをしたり大きなマスクをしたりすることがあって、それは十分に理解ができる。
一般的に女性の場合は室内で帽子を被っていても相手に対して失礼にあたらないと言われている。もっとも、女性皇族のような上品な帽子であれば、お召し物の一つとしてよいけれども、毛糸の帽子ではなあ、とも思う。男性の場合は室内では帽子は脱ぐべきとされている。画家や漫画家のベレー帽は例外かもしれないが。
ただ、これだけ室内での帽子着用者が増えてきて、当たり前のこととなってしまったのでは、それに慣れていくしかないのだろう。心理検査P-Fスタディに出てくるストレスフルな場面・・・映画館で自分の目の前に座っている人が大きな帽子を被っていて邪魔で良く見えない・・・というようなことがなければ、どこでどんな帽子を被ろうがOKということになろうか。
« 神経質礼賛 2319.蛍光灯製造中止 | トップページ | 神経質礼賛 2321.明太チーズそば »
コメント