神経質礼賛 2338.市場閉店
昨日、何か果物でも買ってこようか、と散歩がてら市場へ出かけた。稀少となった昭和レトロな市場。店の外に果物と野菜が並ぶ。柑橘系は袋入りでたくさん入っていてB級品ながらよく見て買えばお得だ。店の人が「いかがですか」と声をかけてくる。建物に入ると魚や肉やそこで作られた惣菜が並んでいる・・・はずなのだが様子がおかしい。普段ならば所狭しと並んでいた果物や野菜が見当たらず、300円の台湾パイナップルが数個並んでいただけ。中に入るともうほとんど商品がない。「閉店のお知らせ」の張り紙に気が付いた。「突然ではございますが、諸般の事情により、当店は2025年4月19日をもちまして閉店する運びとなりました。永らく御愛顧いただき誠にありがとうございました。 太田町市場 店長」とある。売り尽くしセール最終日だったのだ。
私の母はそこまで歩いて買物に行っていた。足が不自由になってからは、私が代わりに行ったものだ。カットしていない1個丸ごとのカボチャ、小豆、大根、サバの切り身、夏みかんをよく頼まれた。八百屋・肉屋・魚屋といった町の個人商店がだんだん消えていく中、今までよくもっていたなあと思う。買い物客は高齢者が中心だった。若い人たちは車で大型店に買いに行くから年々業績が悪化していたのだろう。今時のスーパーでは人減らしのためか声掛けする店員さんはいないし、レジも無人化されて、一言も話さずじまいである。対人恐怖の人にとっては買いやすいかもしれないが、一抹の寂しさを感じる。
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