神経質礼賛 2410.片足は墓穴にありてわれは立つ
J.S.バッハが作曲した協奏曲の緩徐な第2楽章にはとても美しく癒しに満ちた曲が多くみられる(1689話)。ハープシコード(チェンバロ)協奏曲第5番BWV.1056の第2楽章ラルゴはその代表例であろう。アリオーソとも呼ばれ、ヴァイオリンやチェロでしばしば演奏されている。フランス映画「恋するガリア」の主題曲としても用いられ、スイングル・シンガーズの美しいスキャットが日本でもヒットした。バッハはこの旋律を教会カンタータ「片足は墓穴にありてわれは立つ」BWV.156の序曲に転用している。
前話のアマチュア・アンサンブルの日の演奏の翌日、循環器内科を受診して心エコー検査を受けた。それまでの種々の検査結果と合わせて慢性心不全と診断された。腎機能低下も合併している。普段、自分の死をそれほど具体的に意識していなかったのが、急に現実味を帯びて来てしまった。不安ではあるが何とも仕方がない。まさに「片足は墓穴にありてわれは立つ」状態である。まずは薬物治療を受け、節制しながら、働けるうちは働き続けよう。そして弾けるうちは楽器も弾き続けたい。神経質を発揮してとにかく粘って行こうと思う。これからが森田的生き方の見せ所だ。


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