神経質礼賛 2443.鶺鴒(セキレイ)
数年前から朝の通勤途中にアスファルト道路や駐車場を白黒のスリムな小鳥がトコトコ速足で腰を振るように歩き回っている姿を見かけるようになった。はて、何の鳥だろう。スズメやムクドリではない。近くを通っても逃げ去ることはないが、写真に撮って検索にかけようとしても動きが激しいので何度か失敗している。街で見かける鳥を数多く紹介しているホームページを見てもなかなかそれらしいものがない。いろいろ探して、ようやくセキレイだとわかった。
鶺鴒(セキレイ)とは、背筋を伸ばした美しい鳥、という意味なのだそうで、セキレイにはキセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイの3種がある。キセキレイは上腹部が白色・下腹部が黄色であり、渓流に生息している。ハクセキレイは黒~灰色の羽を持ち、胸部や腹部は白く、白い顔に黒い過眼線が入っている。元は大陸由来で冬場に日本に来ていたのが居ついたもので、最初は北海道、東北から今では日本全土に勢力を広げているそうだ。繁殖力が強く、最近は市街地に順応して年中見かけるようになっている。日本の在来種セグロセキレイはそれに押されて旗色が悪いという。
日本書紀の中でイザナギノミコトとイザナミノミコトにセキレイが男女の交わり方を教えて国生みをさせたとする伝承もあるようだ。これはセグロセキレイと考えられている。古事記の文庫本の同じ部分を読んでみたがこちらには書かれていなかった。一方、ハクセキレイは幸運の象徴ということが言われる。確かにちょこまか歩き回る姿はほほえましく、見ただけでちょっと得した気分になれる。アスファルトとコンクリートに囲まれた無機質な街中でもよく見れば面白いものが見つかる。


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