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2026年4月16日 (木)

神経質礼賛 2456.ヘンデルの偽作ソナタ

 今年度から2年間、町内会の会計担当の役が回ってきて(2427話)、楽器演奏に黄信号が点いてしまった。それでも3年続けて出場した「アマチュア・アンサンブルの日」参加に今年も応募してみることにした。曲目を何にするか。友人と普段よく弾いているモーツァルトのヴァイオリンソナタ変ロ長調K378の第一楽章はピアノパートが華やかで聞き映えするからどうかと思ったがピアノの負担が重いようで、友人からはヘンデルのソナタ位にして欲しいと言われた。ヘンデルのヴァイオリンソナタは全部で6曲あって、第5番と第6番はよく弾いている。ヴァイオリンパートが重音を多用して綺麗な第5番イ長調ならば繰り返しなしで6分位に収まり楽章途中の譜めくりも不要でピアノの負担が軽い。これならいいだろう、ということになった。ところが、いろいろ調べてみると現在では5番も6番も偽作とされていることが分かった。かつては名ヴァイオリニストたちがレコードやCDに録音したものだが、最近の若い演奏家はほとんど演奏しなくなっている。やはり偽作とされてしまったのが原因であろう。残念なことである。真作は6曲のうち第1番と第4番の二曲だけのようだ。いずれもヴァイオリン中級の始めに習う曲であり、私も小学校6年の時に弾いた曲である。結局第4番ニ長調を選んだ。技術的には難しくない反面、曲の魅力をどう引き出すかが難しい。もう一曲はチャレンジングにサラサーテ作曲ツィゴイネルワイゼンにした。完全にはほど遠いが、いつかホールで弾くことを夢見ていた曲である。果たして抽選に通りますかどうか。

 ヘンデルの時代は著作権という概念がなかったから、他の作曲家の作品を流用することはしばしばあったし、出版社が売れるように勝手に他の作曲家の作品を一緒にして出版してしまうようなこともあったようだ。クラシック曲の偽作については以前カッチーニのアヴェ・マリアについて書いたことがある(351話)。旧ソ連の作曲家ウラジミール・ヴァヴィロフ作のこの曲はここ10年・20年で歌われるあるいは演奏される機会がとても多くなり、いつの間にかバッハ=グノー作曲・シューベルト作曲のアヴェ・マリアと並んで三大アヴェ・マリアと呼ばれる存在になっている。神経質人間にはちょっと気になるが、多くの人々に支持される魅力的な曲であれば偽作であろうと通用するものなのだろう。

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