神経質礼賛 2458.水木しげるの妖怪百鬼夜行展
地元の市立美術館で水木しげるの妖怪百鬼夜行展が開催されているので観に行った。漫画やアニメのゲゲゲの鬼太郎で有名になった水木しげるさんは古くから日本に伝わる妖怪に関する書籍を集めて研究し、漫画の中に出てくるキャラクターたちを生み出した。そうした数多くのキャラクターたちの絵が今回の展示のメインになっていた。
河童、座敷童子、海坊主、山姥、人魂、疫病神は昔話でお馴染みである。コロナ流行時に注目を浴びたアマビエもあった。震々(ぶるぶる)は臆病神・ぞぞ神とも呼ばれ、人間の襟元に取り憑き、首筋をぞっとさせて恐怖を感じさせる。妖怪の多くは不安心理の産物である。あかなめは風呂に付いた垢を舐める妖怪で、風呂を掃除しておかないとこういうのが出るぞという警告のようだ。不潔恐怖のためピンポイントで不潔を気にしても風呂掃除まで頭が回らない人は要注意である。いそがしという妖怪もいて、取り憑かれると落ち着きがなくなり忙しく動き回ってしまうが取り憑かれても不快感はないといい、躁状態にも思える。水木さん自身、漫画家として多忙な時期にはいそがしに取り憑かれていたと述懐していたという。鬼太郎にも登場し一見怖くないような児啼爺(こなきじじい)は実は恐ろしい。赤ん坊が泣いていると思って抱き上げると急に重くなって抱いた人間を動けなくして死に至らしめる。鬼太郎の中では、敵をおびき寄せて体を重い石にして押し潰す働きをするが、酒好きで酔っぱらっていて砂掛け婆から叱られるというキャラクター設定になっている。会場出口には大きな「ぬりかべ」が展示されていた。突然、目の前に現れて行く手を遮る妖怪である。鬼太郎では、口数は少ないが、敵から鬼太郎たちを守ってくれたり、敵を押し潰したりする役割を担っている。もちろん展覧会場からは普通に出られる。
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