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2026年8月16日 (日)

神経質礼賛 2496.薬の銘柄指定

 クリニックで外来新患の方を診察すると、不眠・抑うつ・不安を主訴とする方が多く、それも軽度の場合が多い。また、今まで他の精神科クリニックや近くの内科医院で睡眠薬や抗不安薬を処方されていた方も少なくない。そうした方の中には「不安の頓服はソラナックスじゃないとダメなんです。ジェネリック不可にして下さい」というように薬の銘柄を指定される人がいる。

 ソラナックスでもジェネリックのアルプラゾラムでも有効成分は同じである。ただ、薬の基材・コーティング剤・印刷インクなどの成分は製造会社によって異なるから稀にそうした固有の化学物質に反応してアレルギー症状が出ることがある。そうなるとジェネリック不可と記載する正当な理由になる。もっとも、薬の形や大きさが異なり、飲みやすい・飲みにくいという差異もありうるので、概ね御希望は容れている。昔は薬の特許が切れると中小メーカーが同一成分の薬を安価に製造販売し、それらは俗に「ゾロ」と呼ばれ、安かろう悪かろうという負のイメージがあって、ゾロだと効きが悪いという先入観も生じていた。今ではジェネリック薬品の品質は向上している。医療費削減という厚労省のスローガンもあって、極力ジェネリック薬を処方するようにと種々の圧力が加わっている。とはいえ、先発品に比べて副作用情報などが医師に周知されるのが遅く、原材料の調達ルートが細いためか品薄になりやすいという懸念もまだなくなってはいない。ジェネリック薬メーカー各社の一層の努力が必要である。

 昨今はデパス、ソラナックス、ハルシオン、サイレースなどのベンゾジアゼピン系抗不安薬や睡眠薬の処方はなるべく避ける方向にある。しかし、前医で処方されていた場合は急に中止するわけにはいかないので、「お薬手帳」で今までの処方薬を確認した上でまずは同一処方として経過観察し、その後は話し合って、漸減を試みて行くようにしている。

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