神経質礼賛 2493.ハンディファンとペルチェ素子
若い女性を中心にハンディファンを持ち歩く人が急増している。季節商品が並ぶ百円ショップの入口近くには、定番の団扇や扇子に替わって今年はハンディファンが所狭しと並んでいる。価格は1000円以下のものから3000円以上のものまである。1000円以上のものは充電式で、乾電池交換の煩わしさもなくなっている。ミスト機能の付いたものもある。
通販の広告を見ると、ペルチェ素子の冷却機能を利用した冷却プレート付ハンディファンが販売されている。価格は2000円程度からである。ペルチェ素子とは二種類の金属の接合部に電流を流すと片方の金属からもう一方の金属に熱が移動するペルチェ効果を利用した板状の半導体素子である。一方の面では吸熱・もう一方の面では発熱が起きる。小型で音や振動を生じないメリットがある反面、冷蔵庫やクーラーのヒートポンプに比べて効率が悪い。そして、素子自体も発熱するため、十分に放熱しないと使い物にならない。だから、用途は実験用の小さな恒温槽、コンピュータのCPU冷却、車載用小型冷温庫に限られてきた。この冷却プレートがハンディファンやファン付作業服でどの程度実用性があるかは少々疑問である。それに、吸熱したより多くの熱を周囲に発散するわけだから、混んだ電車など狭い空間で多くの人が使用するようになるとそのうち問題になるかもしれない。神経質としては気になるところだ。私はまだその文明の利器の恩恵を受けていない。いまだに扇子をパタパタである。
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