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2026年8月15日 (土)

神経質礼賛 2495.カモフラージュ

 8月13日付毎日新聞の「くらしナビ」というコーナーに「カモフラージュ」頻度減少という見出しの記事があった。「となりの発達障害」というカラー見出しもついている。大学時代、グループワークになじめず友達の輪に入れず発達障害ではないかと気になっていた学生さんが就職。仕事は自分に向いていて職場の雰囲気も良いが、電話対応が苦痛で会社の飲み会にもなじめず、溶け込むために無理をしてふるまっているうちにストレスがたまり、心療内科で自閉スペクトラム症、ASD・注意欠陥多動症ADHDという診断を受けた。自分の特性を理解するプログラムを受け、上司にも理解してもらい、カモフラージュの頻度は減ったという。ここでは、発達障害の人が無理して過剰適応することをカモフラージュと表現しているようである。

   しかし、程度の差こそあれ、誰しも社会集団の中で生活しなければならない以上、自分を抑えて周りに合わせて行動していかざるを得ない。人格personalityの語源はラテン語のペルソナPersonaと言われ、これはギリシャ語で俳優たちが用いた仮面のことである。一人前の社会人たちは仮面を被り、場面に応じて仮面を使い分け、自分の欠点を隠しながら行動しているとも言えよう。

 元来、神経症(不安症)の治療法である森田療法では「外相整いて内相自(おの)ずから熟す」「健康人らしくすれば健康になれる」とし、症状や気分はそのままにしてその時その時必要な行動を取っていくようにと説いている。森田正馬先生は次のように言っておられる。

 仕事に熱がない。興味の起らない時には、ただ規則に示された通りに、他人の真似なり仕事のふりをしていてもよい。ただ規則に従っていさえすれば従順である。また腹はへらなくとも、イリ豆をちょいちょいつまんでいるうちに食欲がそそり出されるように、仕事でも素直に、いやいやながらやっているうちに、ツイツイ身が入って、興に乗ってくるようになる。この辺の気合を体得してもらわなければならない。(白揚社:森田正馬全集 第5巻P.396)

 入院中の患者が、初めは仕事がいやでも、その心のままに、これを否定・抑圧しようとせずに、ボツボツやっておれば、心は自然に、外向きに流転して、いつの間にか、いわゆる仕事三昧になるという事は、容易に体験のできる事であります。(同 第5巻 p.397)

 気が乗らないままに少し手を出してみるとそれが「呼び水」となって行動の連鎖が起こり結果的には症状はあってなきが状態となるのだ。指導者の中には健康人を装うようにと言う人もいるが、自分が持っている健康的な部分を最大限発揮して伸ばしていくのが森田療法であり、意識的にカモフラージュする必要はないように思う。

2026年8月13日 (木)

神経質礼賛 2494.巡回警備ロボット

 先週、近くの商業施設の1階フロアをゆっくり移動していく巡回警備中のロボットと遭遇して驚いた。女性の声で「巡回警備中です」というアナウンスを流している。外見的には高さ1m少々、(映画スターウォーズに登場するR2-D2に比べれば)ややスリムな体型でライトを点灯させ左右1個ずつの車輪を回転させて動いているように見える。実際には、底面の見えない所には他にも車輪があるのだろう。全日警と書かれている。調べてみるとSQ-2という機種の自律移動型警備ロボットで、すでに5年ほど前から空港や駅や東京大阪周辺の商業施設などに導入されているらしい。私立医大附属病院で使われている例もあるという。巡回点検業務・立哨業務を行い、問い合わせボタンを人が押した場合には防災センターの警備員と通話ができる。新型コロナ流行期からファミリーレストランで配膳ロボットが使われ始めたとは聞いていたし清掃ロボットの存在は知っていたが、一般の人々の中を自律移動ロボットが巡回警備するようになるとは思いもよらなかった。犯罪抑止効果が期待できそうだし、AIを連動させれば、ロボット単独での案内業務もこなせるようになるだろう。

   労働力不足、人件費高騰の状況でこれから一気にロボットの普及が進んで行きそうな予感がする。今のところ、段差がある場所では利用困難であるが、階段昇降ができるようなロボットが実用化されれば高齢者や身体に障碍のある方々に同行して補助できるようにもなっていくだろう。屋外での使用も行われるようになるだろう。そのうち異種のロボット同士が対話して交渉するような場面にも遭遇するかも知れない。ますます人間の仕事がなくなっていくのではという心配も浮かんでくる。急速な世の中の変化にはただただ驚くばかりである。

2026年8月 9日 (日)

神経質礼賛 2493.ハンディファンとペルチェ素子

 若い女性を中心にハンディファンを持ち歩く人が急増している。季節商品が並ぶ百円ショップの入口近くには、定番の団扇や扇子に替わって今年はハンディファンが所狭しと並んでいる。価格は1000円以下のものから3000円以上のものまである。1000円以上のものは充電式で、乾電池交換の煩わしさもなくなっている。ミスト機能の付いたものもある。

 通販の広告を見ると、ペルチェ素子の冷却機能を利用した冷却プレート付ハンディファンが販売されている。価格は2000円程度からである。ペルチェ素子とは二種類の金属の接合部に電流を流すと片方の金属からもう一方の金属に熱が移動するペルチェ効果を利用した板状の半導体素子である。一方の面では吸熱・もう一方の面では発熱が起きる。小型で音や振動を生じないメリットがある反面、冷蔵庫やクーラーのヒートポンプに比べて効率が悪い。そして、素子自体も発熱するため、十分に放熱しないと使い物にならない。だから、用途は実験用の小さな恒温槽、コンピュータのCPU冷却、車載用小型冷温庫に限られてきた。この冷却プレートがハンディファンやファン付作業服でどの程度実用性があるかは少々疑問である。それに、吸熱したより多くの熱を周囲に発散するわけだから、混んだ電車など狭い空間で多くの人が使用するようになるとそのうち問題になるかもしれない。神経質としては気になるところだ。私はまだその文明の利器の恩恵を受けていない。いまだに扇子をパタパタである。

2026年8月 6日 (木)

神経質礼賛 2492.水分補給

 年々夏場の暑さが厳しくなってきている。街ゆく人々も熱中症予防のため日傘やハンディファンの使用が多くなっている。首を冷却するグッズを使用している人もいる。立ち止まってペットボトル飲料を飲む姿も見かける。仕事場はエアコンが入っているとは言え、そこに行きつくまでにかなり汗をかくので脱水が心配になる。私も今年からはペットボトルの水またはお茶を通勤バッグに1本入れておき、出勤した時にまず一口飲み、外来診療の合間に少しずつ水分補給するようにしている。さらに帰りの途中、信号待ちで立ち止まっている時や駅の電車待ちの時にも飲んでいる。最初は200ml入りのお茶だったが、それでは足りず、今では500mlペットボトルである。少々重いので350mlのものが買えるとちょうどよいけれども、なかなか都合のよいものが買えない。

 持ち歩く飲料は何が良いだろうか。緑茶、紅茶、ウーロン茶はスッキリしていいが、カフェインの利尿作用があるので、トイレが近くなってよくない。スポーツドリンクだと甘すぎる。よほど大量に発汗した時だけ、自販機で買って飲むことはある。炭酸水はスッキリ感が強力ながら、フタを開ける時にプシュッと音が出るのがよろしくないし、ちびちび飲み続けていると酸のために歯のエナメル質を傷めるという話もある。カフェインのないルイボスティーや麦茶か無難なミネラルウォーターということになろう。

 

2026年8月 2日 (日)

神経質礼賛 2491.消せない広告

 パソコンやスマホのブラウザを開いた時にGoogleやYahoo JAPANなどの検索サイトをトップ画面にしているとすぐに検索することができて便利である。しかし、画面に興味を引くようなニュースが表示されてそれを見に行くと、やたらと広告ページが開くことがある。そうした検索サイトは広告収入で成り立っているのでやむを得ないけれども、問題は、広告表示を消すための「×」印あるいは「閉じる」や「close」のボタンがない広告、つまり消せない広告である。すぐに消されたのでは広告の効果がないから簡単に消せないようにして時間稼ぎをする策だろうけれど、あくどいやり口である。仕方なく「i」マークを押すと、広告を消去したい理由を問われる。それに答えて、ページを戻しても、また同じことの繰り返しになる。にっちもさっちもいかなくなってスマホだと電源ボタン長押しで再起動することになってしまう。広告をブロックするような有料アプリもあるらしいが、そこまでするのもバカバカしいからそのままにしている。消せない広告だけでなく、同じ広告がしつこく出て来る、広告の内容が不快であるなど、JARO(公益社団法人 日本広告審査機構)に寄せられるネット広告に関する苦情は年々増加しているそうである。

   確かに長い時間表示されればその広告の印象は強くなるが、それは良い印象でなく悪い印象であることがわからないのだろうか。広告でなく逆広告になっている。とにかく表示時間を長くできさえすればよいという短絡思考に他ならない。全く神経質が足りないと言わざるを得ない。

 

2026年7月30日 (木)

神経質礼賛 2490.真夏の雹(ひょう)

 日曜日の夕方、雷の音がだんだん近くなってきた。そのうち、激しい大雨になる。ところが雨音が普段と違う。カーンとかキーンというような硬いものが屋根やベランダに当たっているような音が混ざっている。窓からベランダを見ると、氷の塊が散乱しているではないか。大きいもので直径2cm位ありそうだ。5分か10分ほどで普通の雨に戻った。雹(ひょう)を見るのは初めてである。それも7月の終わり、真夏に見るとは。霰(あられ)は何度か見たことがあり、小さいからパラパラと音も軽いし路面やベランダでピョコピョコ跳ね上がってかわいらしい。全国ニュースでは、各地の酷暑の状況とともに、当地の雷雨と雹も取り上げられ、手掌に5cm近い大きさの氷塊を乗せている人が写った。この大きさだと、家や車のフロントガラスにヒビが入る恐れがあるし、ビニールハウスに穴が開いたりするだろう。もっと大きければ人がケガをすることもあるかもしれない。幸いにして被害の報道はなかった。

   空から降る氷で大きさが5mm以上のものを雹(ひょう)、それより小さいものを霰(あられ)と呼んでいる。かつては大きな雹が降って、農作物や家畜の被害だけでなく人が死傷するような被害の記録も残っている。雹も油断はできない。もっとも、落雷により死亡する人は国内で年10~20人程度と言われていて、まずはそちらの心配からだ。広いグラウンドでスポーツ中やゴルフ中などに大木の下で一時的に雨宿りをしていて被害に遭うケースも目立つ。いずれにせよ、雷が鳴り始めたら「雨雲レーダー」で雷雲の動きをチェックし、いち早く安全な屋内に逃げ込み、雷雲が通り過ぎるのを待つのが正解である。

2026年7月26日 (日)

神経質礼賛 2489.その「不眠」ホント?

   精神科外来には不眠を主訴とする人が多く訪れる。森田正馬先生の時代も不眠を訴える人は多かった。当時、眠らないと死んでしまうという学説が流布され、特に神経症性不眠の人々は極度に不眠を恐れた。それに付け込んだ種々のインチキ療法も跋扈していた。森田先生のもと月1回開かれた形外会の会長・香取修平氏は貿易会社の社長だった。不眠症を治すために種々の療法を受け別荘を買って転地療養までしたが良くならず、森田先生の「眠れなくてよい」という教えで治っている。森田先生は次のように述べておられる。

 ○○博士のいった不眠の事は机上論である。学者の空論である。昔から餓死という事はよく聞く事であるが、不眠死という事は我等薄聞にしてまだ聞いたことがない。飢餓に迫った人は土でも食うとかいう事であるが、実際に食物がなければ、どうする事もできない。これに反して睡眠はどこでもできる。強行軍では歩きながらでも眠る。拷問でもあまり疲るれば眠らないとも限らない。(白揚社:森田正馬全集 第5巻p.60)

 「全然眠れない」「一睡もできない」と訴える方がいる。睡眠薬を飲んでも眠れないというが、どこかで眠りに落ちていて、それに気づかないだけの可能性がある(1127話・2070話)。本人は起きているつもりでも、睡眠脳波が出ていて実質的には眠っている場合もあるのだ。朝早く目が覚めてしまい、まだ時間があるからもうちょっと横になっていようか、とすると眠ったつもりはなくても気が付いたらいつのまにか1~2時間経っていて驚くという経験はどなたにもあるのではないだろうか。

 睡眠時間が0時間から3時間で家事もこなして働き続けているとアピールしまくっている政治家さんがいる。それが本当ならば国会の最中に睡眠脳波が出ているかも知れないし、正しい判断ができない可能性がある。芸能人ならいざ知らず、重大な責任のある政治家がそれでは困る。

2026年7月23日 (木)

神経質礼賛 2488.プラスαの散歩

 私は散歩に出かけるということはほとんどない。通勤、買物、通院、外食の際に歩いて行くので、それが結果的に散歩になっている。よく言えば目的本位ながら、面白みに欠けるきらいはある。いつも同じコースになりがちだが、桜やツツジやアジサイや紅葉の時期は少し遠回りしてそれが楽しめる公園や学校の横を歩くこともある。街の中からでも富士山が見えるポイントがあるので、そこを通ることもある。そして立ち止まって写真を撮る。最近では体の負担を考えて歩き過ぎないように気を付けているので、1日6~7千歩のことが多い。

 外来患者さんで昼夜逆転がちの人にはたとえ5分でも10分でもいいから朝のうちに家の近くを散歩することを勧めている。そしてついでに新聞を取り込んでパラパラ眺めてみれば一日の順調なスタートになること請け合いである。

 私の師の大原健士郎教授は教授回診の際、患者さんに「どうだね」と声を掛けられていた。「外泊してきました」と言うと「何をしてきたかね」とさらに突っ込まれる。その患者さんは森田療法で入院している中年男性だが、仕事に戻るのを回避して退院をズルズル先送りしている人だった。病院では作業療法やいろいろな当番の仕事があるが、外泊中は自宅でゴロゴロしてTVを見てのんびり過ごしていた。その辺はすべてお見通しだった。何もしなかったと言うと叱られるのは目に見えているので「散歩しました」と言うと、「ただ散歩してたってしょうがないんだよ。ゴミを拾って街を綺麗にするくらいのボランティア精神があったっていいじゃないか」と厳しいお言葉が返ってきた。森田療法では神経質を活かしてより意義のある行動、人の役に立つ行動が求められる。そうした行動ができるようになった時にはすでに治っているのである。

2026年7月19日 (日)

神経質礼賛 2487.動物を飼うことの効用(2)

 朝5時頃になると犬の鳴き声が聞こえてくる。犬を連れて散歩する人たちが通り、それに近所の飼い犬が反応して鳴き声バトルが始まる。新聞を取り込みに玄関を出ると、犬と散歩している人と目が合うこともある。このところ厳しい暑さのため日中のアスファルトやコンクリート道路の温度は50℃前後に上昇しているから、犬の散歩は早朝に集中するのだろう。かつては犬の糞が路上に落ちて片付けなくてはいけないことがあったが、最近は飼い主のマナーが向上して糞は持ち帰るようになり、処理の必要はほとんどなくなった。

   通院患者さんでひきこもりがちの人がいるが、犬を飼っているから朝の散歩だけは欠かさず出かけるという話を聞く。動物を飼うことの効用は以前に書いている(1084話)。注意が外に向くことで症状へのこだわりが軽減して健康的になるのだ。だから入院森田療法を行っていた施設では畑の作業だけでなく、小動物の世話という仕事もあった。生き物の世話は神経質の絶好の使いどころである。

 森田正馬先生の診療所では、ニワトリとウサギそしてサルが飼われていた。ニワトリは森田先生の好物の卵を得るためであり、ウサギは毛皮を得る、そしてサルは研究用であった。子犬を捨てようとしたエピソードは以前紹介した通りである(2041話)。

 森田先生の最後の直弟子でのちに湘南病院院長となった竹山恒寿が熱帯魚を持参したところ、「君はこんな物を持ってきて、私が喜ぶと思っているのか。熱帯魚は世話が大変だし、すぐに死ぬのではないか」と周囲の人が竹山に同情するほど、厳しく叱責した、という話が残っている。森田先生の場合、動物はペットではなくあくまでも実用本位であった。

2026年7月16日 (木)

神経質礼賛 2486.ここに泉あり

 105歳のピアニスト室井摩耶子さんの訃報記事を新聞で読んだ。ピアノ雑誌「月刊ショパン」に原稿を書き続けてこられ、今月号に最後の記事が掲載されるというから驚嘆に値する。まさに生涯現役を貫かれたのだ。室井さんは映画「ここに泉あり」に作曲家で指揮者の山田耕筰とともに特別出演されていたと知り、YouTubeで映画を見てみた。

 映画「ここに泉あり」は1955年の作品。創始期の群馬交響楽団の実話を基にしている。主演の岸恵子は音楽学校を卒業したばかりのピアニストでただ一人の女性団員役。山田耕筰の東京フィルと合同演奏をすることになる。山田の指揮でソリストは室井摩耶子さん。チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を演奏していた。室井さんの演奏はすばらしく、迫力満点だ。それを目の当たりにして団員たちは演奏レベルの差を思い知らされる。オーケストラといっても仕事は小学校での演奏や療養所の慰問くらいで収入はほとんどなく給料は未払い。管楽器の団員はチンドン屋のアルバイトをし、夜になるとヤケ酒を煽っては喧嘩し、楽器はしばしば質屋に行ってしまうような有様。見切りをつけて次々と団員が辞めて行く。経済的なメドが立たず、ピアノもなくなり、練習場所も追われ、楽団を解散することになるが、最後に山奥の分校から依頼された演奏会をやってからにしようという話になる。メンバーたちは楽器や荷物を抱えて山道を歩いて行く。分校の子供たちの前でオーケストラの楽器紹介をするが、木管楽器奏者たちは辞めてしまっていて不在である。子供たちは熱心に聞き入る。何曲か演奏して最後は「赤とんぼ」を演奏し子供たちにも歌ってもらう。山道を歩いて去っていく楽団員に大勢の子供たちが遠くから手を振る。感動的な場面である。しかしその直後、自宅を抵当に入れ私財を投げ打って楽団を支え、この日も病を押して参加していたマネージャーがついに倒れる。これで万事休すか。それから数年後、山田耕筰は軽井沢に向かう列車の中で「次は高崎です」という車掌の案内を聞いて、「あそこにあった楽団は今どうしているの?」と言い出す。隣席の東京フィルのマネージャーから「潰れたって話を聞きました」と言われるが、高崎で途中下車して練習所に立ち寄ってみる。すると、グリーグのピアノ協奏曲を練習している最中で、山田は飛び入りで指揮を始める。ようやく県から補助金が出るようになって、団員も増え、演奏レベルも大幅に向上していた。東京フィルとまた合同演奏会をすることになり、山田の指揮でベートーヴェンの交響曲第9番を演奏する場面で映画は完結している。室井さんの新聞記事が縁となって、すばらしい映画を見ることができた。室井さんに感謝である。

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